『金森朝子の庭物語』 金森朝子プロフィールへ

植物のおかげ
わたしたちは、どれほど植物の恩恵を被っていることでしょう。食べ物として、またハーブとして生活のさまざまな分野で用いています。さらに冒頭でのべた緑陰があります。また4月に「科学のまなざし」でお話したように、二酸化炭素の吸収を通じて、地球温暖化の防止にも役立っています。大気汚染物質を葉の気孔から吸収し、空気を浄化します。植物の根は、水を吸収し葉から蒸散することによって、気温を下げる効果もあります。落ち葉は、土壌に有機物を供給し、土壌を改良します。
夏休みには、お子さんと一緒に、果実や野菜の収穫を期待できる植物を育て、理論を知るほど不思議感覚の高まるこの身近な世界で遊んでみませんか。

宿根草と多年草にまつわる長年の疑問
人から尋ねられて、なるほどと思う質問というのがあるものです。そのひとつが、「宿根草と多年草は同じことをさしているのですか」なのです。わたしが園芸学校に通っていたときの教科書でも、同じことと解釈できる説明が載っていました。さほど気にすることはないのだと思いますが、厳密には違うのです。
多年草とは、みなさんがイメージするとおり、植物体の全体あるいは地下部が冬季に枯死することなく2年以上生長サイクルを繰り返す草本植物を指します。これに対するものが一年草と二年草です。
さらに多年草を根の形態で分けると、地下部に葉や、茎、根などの一部が肥大し養分を貯蔵している球根と、普通の根をもつ草本とに分けられます。前者が球根草花、後者が宿根草です。つまり、多年草には、球根と宿根草があるのです。ですから、球根草花のことは宿根草とは言いません。


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