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サクラ暦 バラ暦
あれほど心待ちにしていたサクラの季節が、通り過ぎていきました。
サクラの花は、散形に3〜5個つき、花柄が長く下向きに咲きます。人に愛される優しい色合いと、美しくも楚々とした形をもつ花は、見上げるわたしたちに顔を向けています。そよ風が吹けば、瞬きするかのように、小刻みにスウィングします。このことが、サクラの魅力の原点かもしれません。
花というのはたいてい太陽に向いて咲くものです。普段、わたしたちは木に咲く花を、花にとってあまり見栄えのしない角度で、下から見上げているのです。そして、ウメやモクレンの花は、サクラと異なり、木に行儀良く静止しています。 サクラの咲き始めのころは、花に顔を近づけて、一花の造形のかわいらしさにため息をつきました。6分咲きほどのサクラの、花嫁のような初々しさ。満開となれば、なにか不吉ささえ感じるほどの妖しさ。さらに、はらはらと風に舞いながらの別れは、絵の中に自分を置いたような錯覚を覚えます。その過程には、どこかに痛みを秘めていて、結局、サクラは、完璧なものというのは、はかなさや悲壮感を伴うのだと感じさせるのです。
ところで、サクラをハーブとして見直すと、本当に役に立つ木です。ヤエザクラの花の塩漬けは桜湯となり、オオシマザクラの葉は桜餅を包みます。燻製をなさる方は、チップとしてご存知でしょう。樹皮の模様は味わい深く、茶筒の外装によく見かけます。材木としても堅く、つやが出るため、建築に用いられます。
わたしたちガーデナーにとってのサクラは、戸外での種子まき時期を告げる暦でもあります。
ところで、人々に愛される花の双璧のもう一方といえば、バラでしょう。バラには悲哀のイメージが湧きません。バラはよろこびの木ではありませんか。香りは人を惹きつけ、花は完璧な美を表し、とげは気位の高さをみせつけているようです。暖かくなったこの時期は、病害虫に気を配って見守ることを要求します。

春の植えつけにあたって
気温も安定し、春の植えつけに熱を入れる時期です。うっかりやってしまいそうなことを、お話ししておきましょう。
@ エアコン室外機の前に大切な植物を植えない
ちょうどエアコンを使わない季節なので、室外機の吹きだしを忘れがちです。夏にクーラーを使用する頃になれば、室外機の熱風は植物にとって脅威です。植物の高さが、吹きだし口より上になる場合は、60cm以上は離して下さい。できれば、室外機の前には、吹きだし口より低い植物で、かつ高温・乾燥に強いものを選びましょう。また、あなたにとって、とても大切な植物であれば、たとえ1mの距離があっても、室外機の前に植えるのはやめましょう。
A 家の北側に、ぎっしりと植物を植え込まない
一軒家の場合、家の北側はさみしくなりがちです。そこで、日陰に強い植物を選んで植えることになりますが、その際、建物にぴったり接触させないようにしましょう。また建物の北側に、高さのある植物をすきまなく植え込むのも危険です。みっしり植物で埋めてしまうと、通風が悪くなり、家に湿気がこもりカビの発生原因となります。北側は、南側に比べ、植えつけ間隔を広くとり、また雑草もこまめに抜くことが、快適な家を保つ秘訣です。

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