『金森朝子の庭物語』 金森朝子プロフィールへ
3.学名はかく語りかける
前回、学名は情報の宝庫と申し上げましたが、おもな情報源は、種名にあります。種名は、属名に対し、形容詞になっています。形容詞がなにを語っているのか、いくつかの学名を見てみましょう。

Prunus campanulata  campanulata = 鐘形の
カンパヌラという言葉には聞き覚えがあるかもしれません。ホンギキョウやフウリンソウがカンパヌラ属なので、まとめてカンパヌラと呼ぶことが多いからです。カンパヌラ属の和名は「ホタルブクロ属」ということから連想すると、campanulataと記されていれば、花か葉が、鐘の形をしているのだと類推できます。そう、カンヒザクラの花は、浅い鐘形をしているのです。

Prunus tomentosa  tomentosa = 密綿毛のある
ユスラウメの葉には、綿毛があります。

Platycodon grandiflorus  grandiflorus = 大きい花の
これは、スペルから「大きい+花」とすぐに思い当たった方もいるでしょう。
プラティコドン属グランディフロルスとは、キキョウのことです。ところで、キキョウはキキョウ科キキョウ属、ホンギキョウはキキョウ科ホタルブクロ属なのです。ちょっとやっかいですが、慣れてくればこんな発見も心躍ります。

Crambe maritima  maritima = 海の、沿海生の
maritima(マリティマ)というラテン語は、英語のmarineによく似ています。クランベ マリティマは、和名がまさに「ハマナ」、英名も「Sea Kale」です。
もちろん、いくらじっとにらんでも、まったく意味を思いつかないtomentosaのような語も多いのですが、同じような言葉が、異なる植物で何度も出てきますので、その植物の共通点から自然と意味がわかるようになることがあります。
これからは、植物のタグに学名がついていたら、ちらりと目をやってみませんか?

コニファーの剪定あとは、丁寧におそうじを
3月には樹液の活動が始まりますから、今のうちにコニファーの剪定を済ませる方も多いことと思います。コニファーの葉は、切ってそのまま地面や鉢に放置すると、土が酸性になり、またその成分が根の生長を阻害する場合があります。小さな葉ひとつも残さないように、丁寧に取り去っておきましょう。


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